フィリピン税控訴裁判所(THE Court of Tax Appeals : CTA)は、2015年第3四半期の未使用の付加価値税(VAT)であるInput-VATの繰越超過に起因する、AmmexI-SupportCorp.の626,151.31ペソ相当の還付請求を却下しました。

2022年7月14日に15ページの判決が出され、7月18日に公開された裁判所は、会社がZero-Rate売上を行っていることを証明できなかったため、還付請求にかかる法的根拠を満たしていないと判断されました。

「原告(申立人)であるAmmex I-Support Corp. は、提供したサービスの性質を証明する申立人とその海外クライアント間のサービスにかかる有効な契約書類等を証拠として提出できませんでした」いうのが却下の理由であると述べられています。(By CTA Associate, Justice Maria Rowena Modesto-San Pedro)

CTAは同社の記録に基づいて外国のクライアントがフィリピンで事業を行っていないことを証明できなかったとも付け加えられています。

会社は、法人設立証明書や定款等あるいは同等の書類を提出することにより、外国の顧客がフィリピンで事業を行っていないことを立証することができるとのことです。

 

フィリピン国の改定歳入法では、外国取引において0%税率が認定される場合、「Zero-Rated Sales」という文言をオフィシャルレシート等の領収書に記入または印刷する必要があり、且つ、フィリピン国外で事業を行う他者のための商品の加工、製造、または梱包、また上記以外のサービスの提供については、国際通貨として許容される外貨で支払われるものについてのみ、Zero-Rated Salesの対象となる取引であると規定しています。

当該企業は主に、コンピュータベースの情報技術システムを使用して国際的なクライアントにサービスを提供するビジネスプロセスアウトソーシングに従事しています。

裁判所はこれら売上をZero-Rated Salesに認定しなかったため、払い戻し請求に関する他の要件への会社の準拠の是非を調査する必要はないと判断しました。

留意すべきは現時点において、免税と同様に税金の還付または税額控除を適用しようとする納税者に対して厳格に審査されていることを意識する必要があります。それゆえ納税者である申立人は、税金の還付または控除の付与の条件を順守していることを自ら証明する責任があると税務裁判所は締めくくっています。

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