ここではフィリピンでの銀行口座開設方法について必要書類や手続きの方法などを詳しく解説します。
我々日本人は海外に行くと外国人として扱われますが、その外国人が海外の現地の銀行で口座を開設することは可能です。ただし、現在は口座開設のために有効なパスポート、その国での長期滞在者であることを証明するためのACR(外国人登録証)が必要となります。入庫行く管理局が発行するACRの代わりに、SIRV(特別投資家ビザ)、フィリピン退職庁のSRRV(特別居住退職者ビザ・リタイアメントビザ)が受付けられることもあります。外国人登録証を保持していない場合は、原則的に口座の開設が認められません。しかし、その国での現地法人や支店がある若しくは設立をする予定である場合で、その現地の勤務先で業務を行うことが客観的に認められる場合などに限り、外国人登録証に先んじて口座開設が可能な場合もあります。
必要書類
外国人がフィリピン国内の銀行で口座を開設する際には、基本的に下記の書類が必要です。
・パスポート
・ACR(外国人登録証)
・口座開設時に入金する現金(最小口座開設に必要となる現金)
・写真 (1×1)
・申請書等
口座開設の流れ
- 必要書類を揃えて銀行に行く
- 口座開設する旨と口座の種類を伝える(当座、普通、外貨など)
- 銀行の窓口担当者と支店長の面談と審査 (開設目的及び理由などが聞かれる)
- 承認が下りる。最初の預金をする
- 預金をして通帳が発行される。カードと小切手帳は後日受け取りに行く。
フィリピンの銀行には最低維持残高 (Minimum Maintain Balance)というルールがあります。 口座の種類等によって異なりますが、常に一定以上の口座残高が維持されることが求められます。その最小維持残高を下回った場合は、その月は銀行から300ペソ~1,000ペソ程度の手数料が引き落とされます。銀行残高が0になれば、その口座は自動的に閉鎖される場合があります。またその場合のペナルティとして口座の閉鎖から6か月程度はその銀行で新規口座が開設できなくなりますので注意が必要です。
銀行により必要書類が異なる場合や追加の書類の提出が求められることもありますので、詳しくは現地の銀行にお問い合わせください。
旅行や留学など短期間の海外生活の場合は口座開設は難しい為、日本の銀行のデビットカードを常に持っておくか現地の両替所で円を現地通貨に交換するのが良いでしょう。デビットカードは現地のATMを使うことができ、現地通貨を引き出すことができます。
フィリピンの決済手段として、Beep CardやGCash, Paymaya、交通や食事のデリバリーではGrabなどの配車アプリが一般に普及してきて、ここ数年で電子化が進んできたものの、まだまだ現金が必要となる状況が多く残っています。現金と電子決済の両方をうまく使えるようにしておくのが良いのではないでしょうか。